治療症例紹介・コラム

Colum 脊柱管狭窄症に苦しんだアスリートたち~vol.1~ 大山加奈選手

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腰痛は誰でも経験することのある症状です。その原因は、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症など、様々です。

アスリートたちも脊椎疾患に悩まされることがあります。

今回は脊柱管狭窄症に苦しんだアスリートを例にして、脊柱管狭窄症に関して解説します。

脊柱管狭窄症に苦しんだバレーボールの大山加奈選手

小学校の時からバレーボールをやってきて、高校生の時に世界選手権や釜山アジア大会でただ1人の高校生プレーヤーとして出場を果たしました。2003年に東レアローズ滋賀に入団して、その力強いスパイクが注目を浴びました。2004年のアテネオリンピックにも出場しています。

この大山選手は子供の時から腰痛に悩まされてきました。腰痛軽減のためにアテネオリンピックからスパイクサーブからフローターサーブに変更したり、腰痛治療に専念するために試合を欠場したりすることもありました。

このような中で、脊柱管狭窄症と診断されて、手術を受けることになりました。術後の長いリハビリを経て試合復帰もできましたが、完全復活とならず、引退となってしまいました。

自分の経験を「次世代を担う子供たちや病気やけがに苦しむ方たちへ伝えていきたい」という思いで、東レアローズに残り、バレーボールの普及に努めていくことになりました。

20代の脊柱管狭窄症の原因

一般的には、脊柱管狭窄症は中高年が多い疾患ですが、若い世代でも発症することがあります。その原因の一つとしては、腰に負担がかかる動作を過度に繰り返すことが挙げられます。

バレーボールのスパイクは基本的に、腰を強く反ってひねる動作です。腰椎の伸展と回旋の繰り返しで、椎間関節に多大な負荷が生じてしまいます。また、腰椎の屈曲で椎間板にも強いストレスがかかってしまい、椎間板ヘルニアをはじめ様々な脊椎疾患のリスクが高まります。

脊柱管狭窄症(=神経の通り道が狭くなった状態)となると、腰痛、下肢や臀部の痛みとしびれ、間欠性跛行(歩くときは足に痛みやしびれを感じて歩けなくなり、少し休むと楽になりまた歩けるが、しばらくすると再び痛くなる、という状態)などの症状が発生します。

症状が強ければ強いほど、外科的手術が行われます。

日頃の予防対策も大事

手遅れにならないためには、日ごろからの予防も大事です。

スポーツは腰に負担がかかる動作が多いですが、動作の仕方により負担を軽減することも可能です。

腰回りの筋肉を鍛えるのも大切です。筋肉が固まるとスポーツでする動作の衝撃を吸収できず腰に負担がかかってしまいます。腹筋と背筋を鍛えることで、衝撃を和らげることもでき、腰椎への負荷を軽減できます。

当院の治療

当院は、損傷した椎間板を修復する治療、セルゲル法を行っております。

当院のセルゲル法では、椎間板のひび割れ部分を埋める薬剤を注射し、それがゲル状になってひび割れを補綴するため、根本的な治療を行うことができます。椎間板のボリュームが減少することがなく、治療後に薬剤がゲル状のインプラントとして椎間板に残りますので、椎間板が温存されることが特徴です。

腰痛でお悩みの方は、是非一度当院での診察を受けることをご検討ください。

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